※この記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。
自作PCのストレージ選びでよく出てくるのが「TLCとQLCどちらがいいか」という話題です。価格差はあるものの、最近のQLCは性能が改善されており一概に「QLCはダメ」とも言えない状況になっています。
この記事では、接続規格の選び方から、TLC・QLCの特性比較まで整理します。
まず確認:接続規格の種類
現在の自作PCで使うSSDはほぼNVMe M.2タイプが標準です。接続規格(PCIeの世代)によって速度が異なります。
| 規格 | 最大読み取り速度 | 向いている用途 | 価格帯(1TB目安) |
|---|---|---|---|
| PCIe Gen3 NVMe | 約3,500MB/s | 事務・一般用途 | 約0.8〜1.2万円 |
| PCIe Gen4 NVMe | 約7,000MB/s | ゲーミング・クリエイター向けの標準 | 約1.5〜2万円 |
| PCIe Gen5 NVMe | 約10,000〜14,000MB/s | ハイエンド・動画制作など | 約3万円〜 |
2026年現在、ゲーミング・クリエイター用途ではGen4が最もコスパの良い標準選択肢です。Gen5は速度は圧倒的ですが価格が高く、消費電力と発熱も大きいため冷却対策が必要になります(HPCシステムズ Tech Blog参照)。Gen3は事務用途には十分ですが、新規構成ではGen4以上を選ぶのがおすすめです。
NANDの種類:TLCとQLCの違い
SSDの性能・耐久性・価格を左右するのがNANDフラッシュの種類です。現在の主流はTLCとQLCの2種類です。
| TLC(トリプルレベルセル) | QLC(クアッドレベルセル) | |
|---|---|---|
| 1セルのビット数 | 3ビット | 4ビット |
| 書き換え耐久回数 | 約3,000回 | 約500〜1,000回 |
| TBW(1TB製品の目安) | 600〜800TBW | 200〜400TBW |
| シーケンシャル読み取り | 高速 | やや劣る(キャッシュ切れ後) |
| 価格(同容量比) | 標準 | 約20〜30%安い |
| 大容量モデル | △ | ◎(4TB・8TBなど大容量が豊富) |
最近のQLCは「アリ」になってきている?
かつてQLCは「キャッシュ切れ後の書き込み速度が遅い」という弱点が目立っていました。しかし2026年現在、状況は変わりつつあります。
MicronはCES 2026でGen5対応のQLC SSD「3610」を発表しており、シーケンシャル読み取り最大11,000MB/sを実現しています。これはGen4 TLCを上回る速度です(TechRadar参照)。
ただし、耐久性の差は依然として存在します。HPE・IBMの技術資料によると、QLCの書き込み耐久性はTLCの約3分の1程度であり、書き込み頻度が高い用途(動画編集・OS用ドライブなど)ではTLCの方が安心です(HPE・IBM公式参照)。
用途別おすすめの選び方
| 用途 | おすすめ規格 | NAND | 理由 |
|---|---|---|---|
| OS・システムドライブ | Gen4 NVMe | TLC | 書き込み頻度が高いためTLC推奨 |
| ゲームインストール用 | Gen4 NVMe | TLC / QLC | 主に読み込みなのでQLCも現実的 |
| データ保存・倉庫用 | Gen3〜Gen4 | QLC | 読み込み中心・大容量が必要ならQLCがコスパ良い |
| 動画編集・クリエイター | Gen4〜Gen5 | TLC | 書き込み負荷が高いためTLC必須 |
容量の目安
| 用途 | 推奨容量 | 備考 |
|---|---|---|
| OS用(システムドライブ) | 1TB | 最低512GBだが、余裕を持って1TB推奨 |
| ゲーム用(追加ドライブ) | 2TB以上 | 最新タイトルは100GB超えも珍しくない |
| 動画編集用(素材・書き出し) | 2〜4TB | 素材と書き出し先を別ドライブにするのが理想 |
まとめ:SSD選びのチェックリスト
- 接続規格はGen4を基準にする(Gen3は旧式・Gen5は高コスト)
- OSドライブはTLCを選ぶ(書き込み耐久性が重要)
- ゲームや倉庫用途ならQLCも選択肢に入る
- 容量はOS用1TB+データ用2TB以上が理想
- Gen5を選ぶ場合はヒートシンク対応のマザーボードを確認する
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